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全日本アンサンブルコンテストで金賞を受けた相模原市立田名中のメンバーら=2025年3月22日、相模原市中央区、オザワ部長撮影

My吹部seasons

 相模原市立田名中学校吹奏楽部(神奈川)は、サクソフォン四重奏チームが3月20日に開催された全日本アンサンブルコンテスト(全国大会)中学生の部に出場し、話題となった。

 4人の女子生徒が、米作曲家ティケリの難曲《バック・バーナー》を高度なテクニックと集中力で見事に吹ききり、初出場にして金賞という快挙を達成した。

 それだけではない。教員の働き方改革などの影響で、部活動の時間が大幅に削減されている。それを乗り越えてつかんだ栄光だった。

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 現在、田名中で部活動ができるのは、平日3日と、土日いずれかの午前中。平日も委員会活動があると、1日減って2日だけになる。平日の練習時間は2時間もない。

 それでも、顧問を務める榊原聖人(せいじ)教諭のもと、できる限り効率的に練習を進め、2023年度の神奈川県吹奏楽コンクールでは金賞に輝き、創部初の東関東大会出場権を獲得した。24年度も2年連続で金賞を受賞し、夢の全日本吹奏楽コンクール出場にあと一歩というところまで迫った。

 コンクールが終わると、アンサンブルコンテストへの挑戦が始まった。

 サクソフォン四重奏のメンバーは、当時3年生だった樋口心春(こはる)(ソプラノ)と2年生の高沢真凛(まりん)(アルト)、佐藤ひなた(テナー)、池田楓(かえで)(バリトン)だ。

 心春がメンバー入りしたことには理由がある。

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相模原市立田名=福井県立音楽堂、高野良輔撮影

 前年度のアンサンブルコンテストにもこの4人で出場したものの、県大会から先に進めなかった。真凛は言う。

 「自信があったので、結果が出た瞬間は悔しくて泣きました。すぐに『来年も同じメンバーで出場して、今度こそ県大会を突破しよう!』と誓いました」

 こうして4人は再びチームを組み、練習を開始したのだった。

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 榊原は、かつての教え子で…

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