悪石島に入港した十島村営の定期船「フェリーとしま2」=2025年7月1日午前9時34分、鹿児島県十島村、渡辺純子撮影

 鹿児島県のトカラ列島・悪石島(十島村)で相次ぐ地震に関連し、久保源一郎村長は8日、鹿児島市内の村役場で会見し、新たに悪石島の島民5人が島外避難を希望していると明かした。これで、悪石島に残る島民は20人となる見込み。

 気象庁によると、6月21日から7月8日午前11時までの地震は、1673回(最大震度は6弱が1回、5強が3回、5弱が4回、4が38回、3が118回、2が405回、1が1104回)となっている。

 村によると、第3陣となる島外避難の希望者は8日午前10時半時点で、20~70代の男女5人。9日の定期便に乗船し、同日夕に鹿児島市に到着予定。

 悪石島では8日から、郵便局を休業し、島唯一の売店は1日おきに、1~2時間程度の営業となる。

 村は7日、悪石島に2週間分のコメやレトルトカレーなど救援物資を送った。また、第10管区海上保安本部の巡視船「さつま」と鹿児島県警の警備艇を、日中の休憩所として開放し、島に残る住民が、仮眠や入浴ができるようにした。鹿児島赤十字病院からは看護師1人が派遣された。悪石島学園と、隣の小宝島の小宝島学園はオンライン授業を始めた。

 1週間程度としている島外避難の解除時期について、久保村長は「検討しないといけないが、まだ決まっていない。そこが難しい判断だ」とした。

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