大阪・関西万博の会場に、誰もが使いやすいことをめざしてつくられた「みんなトイレ」がある。設計に様々な困りごとを抱える人たちが関わった「トイレに対する意識変革を促す」というトイレだ。

大阪ヘルスケアパビリオン内に完成した「みんなトイレ」を見学する六條友聡さん(右)=2025年3月27日、大阪市此花区、岡純太郎撮影

 大阪ヘルスケアパビリオン1階に並ぶ八つの個室トイレ。おむつを替えるためのベッドを備えた個室、大型の電動車いすが旋回できる大きさの個室、異性の介助者の目線を遮るカーテンを設置した個室、利用者の利き手を考えて右や左に手すりがついた個室――。様々な需要に対応できるように設計され、どれも性別に関わらず利用できる。

異性の介助者の目線を遮るカーテンがついた大阪ヘルスケアパビリオンの「みんなトイレ」の個室=2025年2月4日、大阪市此花区、岡純太郎撮影

 一方で男性用、女性用とされているトイレも、それぞれ同時に2人が利用できるものがある。こちらは「男女共用に抵抗がある人への配慮」で設置したという。

「最適解」模索、気づいたことは

 この「みんなトイレ」の計画…

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