2024年8月10日、フラメンコ発祥の地スペインの南東部ラウニオン。コンクール会場に、1人の日本人の名が響いた。「舞踊部門の優勝は、La(ラ) Yunko(ジュンコ)!」。萩原淳子さん(49)は、拍手とブーイングが飛ぶステージでトロフィーを受け取った。

2024年8月10日、カンテ・デ・ラス・ミナスの決勝の舞台で踊る「ラ・ジュンコ」こと萩原淳子さん=Rafa Fotografia撮影、本人提供

 1961年に創設された「カンテ・デ・ラス・ミナス国際フェスティバル」は、南部コルドバで開かれるものと並び、最も権威のあるフラメンココンクールとされる。スペイン人以外で舞踊部門で優勝したのは、萩原さんが初めてだった。

 フラメンコと出会ったのは中学生のころ。偶然耳にしたフラメンコギターのメロディーに衝撃を受け、「踊りたい」という思いが芽生えた。

踊りも歌も演奏も……フラメンコ愛好家たちとともに探求

 大学でフラメンコサークルに…

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