愛知県豊橋市長選は10日に投開票され、無所属新顔で元市議の長坂尚登氏(41)が、いずれも無所属で現職の浅井由崇氏(62)、元市議会議長の近藤喜典氏(45)、練り物製造業の蔵地雅彦氏(65)の3人を破り、初当選を果たした。当日有権者数は29万1337人、投票率は43.43%(前回43.14%)だった。
争点は、豊橋公園東側エリアでの多目的屋内施設(新アリーナ)の整備計画だった。
任期途中で市議を辞職して挑んだ長坂氏は、現職の浅井氏が前回の市長選で「計画を白紙に戻す」と訴えて当選したにも関わらず、事業を進めたと批判。告示日には「当選した暁には、新アリーナ計画の契約を速やかに解除する」と訴えた。選挙カーで市内をくまなく回り、豊橋駅前を行き交う人たちと握手を交わすことで、自らの認知度を上げる作戦を展開し、支持を広げた。
一方、現職の浅井氏は、4年間の実績を訴えたが、支持が広がらなかった。浅井氏は10日夜、「私の訴えが当選するまでは届かなかった」と敗戦の弁を述べた。
自民党豊橋支部の推薦を受けた元市議会議長の近藤氏は、豊橋駅前に屋台街をつくるなど、独自の政策を掲げたが、支持が広がらなかった。蔵地氏も及ばなかった。
豊橋市長選の得票
長坂氏 45491票
浅井氏 41094票
近藤氏 36079票
蔵地氏 2326票
=開票率100%