ヒーローインタビューの後、マスコットのハリーと笑顔を見せるソフトバンクの広瀬隆太=日刊スポーツ
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 (5日、プロ野球 福岡ソフトバンクホークス5―1中日ドラゴンズ)

 三回。4点をリードし、なお2死二塁の好機で、ソフトバンクの広瀬隆太に打席が回ってきた。

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 「いい流れで(打席に)入ることができた。思い切っていった」

 追い込まれたが、外角チェンジアップを右前へ運ぶ。プロ初適時打で初打点。「素直にうれしい」とはにかんだ。

 慶大からドラフト3位で入団。東京六大学リーグ戦で歴代4位タイの20本塁打を放った期待の新人も、当初は球威や球の切れなど「プロの壁」に苦しんだ。

 「大学時代は本塁打ばかり狙っていた」というが、今は中堅から右方向への逆らわない打撃を意識する。「焦ったら負け。自分のやるべきことをやると徹底してきた」

 二塁手の牧原大成、三森大貴がともにケガで離脱したこともあり、5月28日に1軍に初昇格。4日の中日戦では17打席目でプロ初安打を放った。

 これで心の「重し」が取れたのだろう。この日は二回に右前安打を放ち、初の複数安打もマークした。

 「このチャンスをものにできるように頑張りたい」。23歳は前を見据えた。(鷹見正之)

 小久保監督(ソ) 広瀬について、「(二塁の定位置獲得へ)大チャンスでしょう。(守備は)僕が2年目のレギュラーをとった時より、はるかにうまいです。自信持って送り出せます」。

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