グラフィック・郭 溢

「時をよむ」 論説委員室から

 日本の金融市場を、この10年ほど姿を消していた一団が歩き回っている。

 その名を「債券自警団」という。

 舞台は、政府が借金のために発行する国債の取引市場。銀行や生命保険会社、年金基金、ヘッジファンドなど機関投資家が集うプロの世界だ。

 債券自警団とは、過度な財政出動のような問題の大きい政策がとられた場合、投資家らがその国の国債を損失回避のために売却し、財政規律の緩みを牽制(けんせい)する市場の作用をいう。米国のエコノミストが約40年前に名づけたといわれる。国債が売られると、値下がりに伴い利回りが上がるので、自警団の動きは金利に表れる。

 特に強烈な存在感を示し、世…

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