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「たすきプロジェクト」で考案したサービスについて説明する事業者と小湊鉄道の石川晋平社長(左)=2024年12月23日、千葉県市原市、若井琢水撮影

 小湊鉄道といすみ鉄道の沿線事業者が、クラウドファンディング(CF)を通じて商品やサービスを提供する「房総横断鉄道たすきプロジェクト」が23日、始まった。千葉銀行グループと両鉄道会社がタッグを組み、沿線事業者のアイデアをCFの形でまとめ上げることで、地域の新たな魅力創出を図る取り組みだ。

 23日昼、同グループのちばぎん商店が運営するCFサイト(https://www.c-value.jp/feature_pages/tasuki)で、第1弾となる10件の企画が公開された。

 移住者と空き家のマッチングを手がける開宅舎(市原市)は、小湊鉄道沿線の移住者を巡るツアーを企画。五井駅から養老渓谷駅まで、途中下車しながら移住者の暮らしぶりに触れてもらう鉄道旅で、地域住民にも参加してもらい、移住を検討している人に移住後の生活をイメージしてもらう狙いだ。

 代表の高橋洋介さんは「自社イベントに来てくれるのは、すでに移住を決めた人たち。その手前の人たちにも地域の良さに触れてもらいたい」と話す。

 ほかにも、ホテルの宿泊プランやメンマづくり体験、「トロッコ成人式」への参加権など主に体験型のプランが並ぶ。10件の目標総金額は1250万円で、いずれも沿線に足を運んでもらうきっかけづくりを主眼に置いている。

 プロジェクト名は、小湊鉄道といすみ鉄道をつなぐと、房総半島にたすきを掛けたように見えることなどから名付けたという。小湊鉄道の石川晋平社長は、自ら沿線事業者を巡ってアイデアを募ったといい、「初めて聞くアイデアが多く、まだまだ知らないエネルギーがあると実感した。プロジェクトを通じて点と点がつながって、面として盛り上がれば房総半島はますますおもしろくなる」と話した。

 第2弾は来年3月ごろ、8~10件の企画が公開される予定で、沿線でのスタンプラリーも検討している。

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