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手投げ弾死亡事故のイメージ図

 陸上自衛隊北富士演習場(山梨県)で今年5月、手投げ弾の訓練中に破片が首に当たり隊員が死亡した事故で、陸自の警務隊は25日、安全配慮義務を怠ったとして、指導役の隊員2人を業務上過失致死の疑いで甲府地検に書類送検した。

 発表によると、2人は第1普通科連隊に所属する30代の3等陸佐と50代の1等陸曹で、手投げ弾訓練の責任者だった。死亡した3等陸曹の男性隊員(当時29)=特別昇任で2曹=に対し、身を隠す姿勢などについて十分な指導をせず、死亡させた疑いがある。

 陸自によると、手投げ弾の訓練では通常、投げた後にコの字形の壕(ごう)の前壁から0・7メートル以内にしゃがみ、頭をふせて安全を確保する。亡くなった隊員は、前壁から2・87メートル離れた位置でしゃがみ、頭をふせていなかったという。(矢島大輔)

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