大津市のタワーマンションで2月、住人の夫婦が殺傷された事件で、滋賀県警は2日、殺人未遂容疑で公開手配していた岩崎真(まこと)容疑者(50)=大津市下阪本5丁目=の遺体を山梨県内で発見したと発表した。
捜査1課によると、遺体は5月11日に山梨県富士河口湖町の青木ケ原樹海で、一部白骨化した状態で見つかった。DNA型鑑定で岩崎容疑者と特定したという。司法解剖で死因は特定できなかったが、目立った外傷は確認できなかったという。
手配容疑は2月25日正午前、大津市皇子が丘2丁目のマンション11階のエレベーターホールで、母親(74)の頭や顔に暴行を加え、脳挫傷や出血性ショックのけがを負わせたというもの。
夫婦の部屋では、岩崎容疑者の父・安三さん(当時78)が殺害されているのが見つかった。司法解剖の結果、死因は頭に強い衝撃を与えられたことによる頭蓋(ずがい)内損傷と判明した。
県警は殺人・殺人未遂事件として捜査本部を設置し、3月に岩崎容疑者を公開手配していた。今後、母親への殺人未遂の容疑が固まり次第、容疑者死亡のまま書類送検する方針。安三さんに対する殺人についても捜査を続ける。