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広島工の本多優真選手=2024年7月12日、ぶんちゃんしまなみ、遠藤花撮影

 (12日、第106回全国高校野球選手権広島大会2回戦 神辺旭6―1広島工)

 打席に入る前、黒色のリストバンドを握りしめた。

 六回2死三塁、広島工の3番・本多優真選手(2年)が初球の直球を打ち返すと、中前適時打に。待望の1点をスコアボードに刻んだ。

 1週間前の練習試合で、三塁手の丹下拓人選手(3年)が顔にけがをした。その代役として、本多選手がこの日、起用された。「勝」の文字が入ったリストバンドは、丹下選手から試合前日に託されたものだった。

 好機をつないだが、残る5点差を埋めることはできなかった。先発メンバー9人のうち唯一の2年生。「もっと3年生と野球がしたかった。来年の夏は絶対に甲子園に行く」と語った。(遠藤花)

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