一人のフランス文学者が、原爆被爆者の治療と内部被爆の危険性、核廃絶の訴えに生涯を捧げた医師、肥田舜太郎さんを描いたドキュメンタリー映画を人々に届けることに情熱を傾けている。立教大学(東京都豊島区)名誉教授の山本顕一さん(89)だ。

 映画は、フランス人のマルク・プティジャン監督が2015年に制作した『ヒロシマ、そしてフクシマ』である。

 肥田医師は、広島で自らが原爆に被爆した直後から被爆者の治療を続けた。米占領軍による原爆被害調査の資料公開などを求め、連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)に日参したこともある。

 昨年度のノーベル平和賞を受…

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