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復興庁が入る中央合同庁舎4号館=東京・霞が関

 東日本大震災の発災から14年。復興庁はこの間の復興政策を評価・検証し、次の大災害に向けて教訓を残そうと、昨年、分厚い「10年史」の冊子を発行した。作業に携わってきた同庁参事官(課長)の佐藤将年さん(49)に、公式見解に加えて、霞が関の本音も聞いてみた。「東日本大震災の復興って、何だった?」

 ――まず、復興庁とはどんな役所だったのでしょう?

 時限官庁で、かつ独立した官庁という特異な組織です。当初は発災後10年、現在は延長されて2031年までの20年と設置期限が決められ、復興庁として新規採用をしていない。各省庁は「復興行け行けドンドン」の時は優秀な官僚を送り込みますが、注目が薄れてくると、人材を出し渋るようになる。そう見られていたようです。

特異な役所 「担当大臣だと格下に聞こえる」

 形式的には、復興庁のトップ…

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