聖光学院―山梨学院 七回表聖光学院1死三塁で鈴木に同点適時打を打たれた後、山梨学院先発菰田(右)は檜垣と投手交代する=滝沢美穂子撮影

(12日、第107回全国高校野球選手権2回戦 山梨学院6―2聖光学院)

 「ダブルエース」。山梨学院が誇る2年生の二枚看板が、ここぞの場面でピンチを切り抜けた。

 先発した194センチの長身右腕、菰田が聖光学院打線を封じ込んだ。山梨大会で4イニングしか投げていないとは思えない、落ち着いたマウンドさばき。角度のある、重そうな球質の球が打球の勢いをそいだ。六回まで安打を許さなかった。

 ノーヒット投球が止まったのは七回。1死後、2本目の安打が適時打となり、追いつかれた。後を託されたのが左腕の檜垣だ。菰田とは対照的に、切れのあるスライダーが武器。エース番号は菰田に譲るが、山梨大会では最も多いイニングを投げた。

 初球、そのスライダーで空振りを奪うと、一ゴロで最初のアウト。続く打者の時、捕手の横山が二盗を阻止し、勝ち越しを許さなかった。味方が逆転し、マウンドで味わった勝利は「感じたことのない爽快感でした」。

 「練習してきたことを出せばいい」。そう話していた吉田監督の期待に応える、ぜいたくで、鮮やかな継投だった。

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