福岡市の指定ごみ袋で出された燃えるごみ

 自治体の指定ごみ袋が割高なのは、ごみ処理手数料の一部を上乗せしているから。そんな「有料化」の狙いは、ごみの量を減らすためだが、最善の方法なのか。市民の費用負担を抑えて、ごみを減らすケースが出ている。

  • ごみ袋1枚220円、強気の価格設定にからくり「確実に減らす」

 福岡県行橋市では、昨年8月から市指定ごみ袋の価格を半額ほどに値下げした。

 中(30リットル)は1枚あたり42円を21円、小(15リットル)は同21円が9円に。

 すると、8月~今年1月の可燃ごみの量が前年同期比で3.4%減り、可燃ごみ処理の北九州市への委託経費も約800万円削減されたという。ただ、一方でごみ袋の大幅な減額による減収が約1500万円ある。

 市環境課によると、値下げによってごみの量が増えてしまう懸念もあったが、「市民にごみの減量に関心を持ってもらいたい」と、思い切った試みに出た。

 市広報誌にごみの減量を訴えるマンガを掲載するなど3カ月にわたって特集を組んで市民にPR。生ごみ処理機の購入補助金を2万円から1万円増額すると、申請数は前年の45件から85件に増えたという。

 工藤政宏市長は2月末の定例会見で「しっかりとごみが減ってきている。市民の頑張りに応えたい」と話し、ごみ袋半額は今年7月末までの予定だったが、さらに1年間延長する方針を決めた。委託費削減へさらなるごみの減量に取り組む。

 自治体のごみ問題に詳しい山…

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