無罪確定者のDNA型などのデータを特別の理由なく、治安維持を唱え、捜査機関が保管し続けることは許してはならない――。無罪が確定した男性が、国にDNA型データなどの抹消を求めた訴訟で、名古屋高裁は一審同様に抹消を命じ、法整備が遅れる国に立法を促した。(高橋俊成、伊藤智章、森下裕介)
- 無罪確定者のDNA型保管、高裁も国に抹消命令 「立法化こそ必要」
- 「画期的」「国会で議論を」DNA型保管めぐる高裁判決、驚きと喜び
韓国の刑法などに詳しい李東熹(イドンヒ)・韓国国立警察大学教授によると、韓国では2010年に「DNA身元確認情報の利用及び保護に関する法律」(DNA法)が施行され、DNA情報をデータベース化して捜査に活用し始めた。
DNA法は人権に配慮し、嫌…