ある小学校の2年生の時間割。

 2024年度の年間の総コマ数(授業時数)の計画が、標準を大幅に上回った公立小中学校が、全国で2割弱に上ったことが、文部科学省の調査で明らかになった。文科省は各学校に見直しを求めるが、現場からは困惑の声が漏れている。

授業時数が多すぎる?

 学習指導要領では現在、小学校4年生~中学3年生は、年間で1015コマ(小学校は1コマ45分、中学校は50分)を、「標準授業時数」としている。授業のある週は35週以上とされており、仮に35週(週5日)とすると、平均で1日5.8コマある計算だ。

 文科省はこれまで、授業時数の編成状況を、定期的に調査。昨年は、すべての公立小中学校を対象に実施し、小5と中2の2024年度の計画状況などを聞いた。

 年間授業時数の全国平均は、小5が1059.1コマ、中2が1058.4コマだった。平均で1日6コマ以上となる計算で、標準よりは若干多い。ただ、22年度の同様の調査(小5で1078.3コマ、中2で1073.9コマ)よりは減っていた。

 文科省は、週に1回は7コマとなってしまう年1086コマ以上を、「標準を大きく上回る時数」としており、これに当てはまる学校は、小5で17.7%、中2で15.2%となった。

2024年度の年間授業時数の計画

 都道府県と政令指定市別にみ…

共有
Exit mobile version