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バンコク郊外で26日、タイ上院選の開票が行われ、投票用紙を読み上げる選管担当者ら=武石英史郎撮影
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 タイで、ややこしい上院選挙のしくみが新たに導入された。2週間以上かけて4万人以上の候補者が互選を繰り返し、200人の議員を選ぶという独特な方法で、地元メディアは「世界で最も複雑な選挙」と呼ぶ。どんな狙いがあるのか。

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 上院選に立候補できるのは2500バーツ(約1万円)を支払った40歳以上の国民。候補者は元公務員、教育関係者、農家、観光業、女性参画、NGO、メディアなど20の「業種」に分かれて、郡、県、国の3段階で互選を繰り返しながら、人数を絞り込んでいき、最終的に200人が上院議員に選出される。26日に最終投票があり、7月2日に結果発表される予定だ。

 第1段階の郡レベルの選挙は全国900以上の地区で6月9日に行われた。バンコク市内クロントイ地区の会場では、午前9時に100人弱の候補者が集まり、業種ごとに車座になった。

 候補者たちはまず、同じ業種内で1人2票を投じる。1票は自分に投票してもよい。次に、くじ引きで決まった5業種が一つのグループになり、自分とは異なる4業種の中から1人ずつに投票。最終的に得票数に応じて各業種から3人が勝ち抜けた。

押し黙る候補者たち

 談笑するグループもあるが…

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