中古自動車販売大手の旧ビッグモーター(BM)の保険金不正請求をめぐり、損害賠償などを担う存続会社が、不正の全件調査をやめると通知したことを受けて、独自に調査を進めていた損害保険各社に「一方的な打ち切りだ」との動揺が広がっている。損保側はこれまで計約6万5千件の不正があったと判断しており、それらの保険契約者への影響が懸念される。
複数の損保関係者によると、全件調査を含む不祥事に伴う対応を担う旧BMの存続会社「BALM(バーム)」が、打ち切りの根拠にしたのは、弁護士らでつくる外部調査委員会が今月まとめた報告書だった。
不正の調査はこれまで、見積書や納品書などの書類と、車両の損傷画像を中心に進めてきた。だが、いずれも「客観的に見て真に不正請求があったか否かの判断にも限界がある」などとしたという。
例えば、リサイクル部品を使…