(24日、第107回全国高校野球選手権新潟大会準決勝 新潟産大付8―6帝京長岡)
昨年の決勝と同じカードになった準決勝第2試合は、帝京長岡が新潟産大付に屈し、再び甲子園への道が絶たれた。攻守の要としてチームを引っ張ってきた有馬凛空(りく)(3年)の高校野球も幕を閉じた。
先発と2番手の投手はいずれも1年生。絶対的エースの茨木佑太(現千葉ロッテ)を擁した昨年とは対照的に、有馬のリードが試されるゲームだった。芝草宇宙監督によると、有馬は1年生投手につきっきりで、どう攻めるか、どう抑えるのか、入念に打ち合わせを続けてきたといい「リード面での成長は著しく、信頼してすべて任せた」。
先発した左腕の工藤壱朗は、時折緩い球を混ぜ、六回まで3点に抑え、2番手の今井大瑚は六回裏に自ら本塁打を放つなど、優位な展開のまま七回を迎えたが、今井が制球を乱し、適時打も続き、一挙5点を入れられ、逆転を許した。
「助けてやれず申し訳ない」 投手をかばう
「点をとった後の甘さが出た。相手の勢いというよりも自分たちのやるべきことができなかった。捕手として助けてやれず、申し訳ない」と投手をかばう。
打席では3番打者として、好機に勝負強さを見せた。この日も三回に先制点につながる適時二塁打を放った。
福島県出身。強肩と広角に長打が打てることから1年春からベンチ入り1年秋から正捕手。「いい指導者、いい仲間に恵まれ、自分の選択は間違っていなかった。結果は負けだったけど、やりきりました」