マンガ、アニメ、ゲームなどの文化的なコンテンツなどの情報をデジタル上に保存する「デジタルアーカイブ」について、政府はその拡大に向けた戦略を初めて策定し、30日に公表した。国内の文化的・学術的コンテンツの「発見可能性」を高め、それらを活用しやすい基盤をつくることを目指す。
デジタルアーカイブ化によって、作品や学術資料を劣化せずに保存できるようになるほか、検索などを通じて容易に活用できるようになる。コンテンツなどの目録情報(メタデータ)を整備し、多言語化を進めることで、海外からもアクセスがしやすくなることも目指すという。
マンガ、アニメ、ゲームといった「メディア芸術」をソフトパワーの発信強化のための「優先分野」と位置づけたほか、被災前の地域の様子を収めた写真などの「地域資源」も重視するとした。
デジタルアーカイブ強化の軸としているのは、国立国会図書館を中心に2020年から運用されている国の検索・閲覧・活用プラットフォームの「ジャパンサーチ」だ。コンテンツなどの目録情報は、今年2月時点で3100万件だったものを、30年には5千万件に。累計のアクセス数も1500万から3500万へ増やす目標を掲げる。