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自民党総裁選への立候補を表明する記者会見で、「仁」と書かれた色紙を掲げる林芳正官房長官=2024年9月3日午後2時46分、国会内、岩下毅撮影
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 林芳正官房長官(63)=旧岸田派=が3日、自民党総裁選に正式に名乗りを上げた。岸田文雄首相が会長を務めてきた旧岸田派の座長に加え、政権中枢でもある林氏の立候補には厳しい目が向けられる。それでも出馬に踏み切ったのはなぜなのか。

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 政界に初挑戦した時からのイメージカラーである緑色のネクタイを締めた林氏は、日々の官房長官会見とは異なる緊張感を漂わせ、マイクの前に立った。

 自ら色紙に墨書した「仁」の一文字を掲げ、「仁とは慈しみ、思いやりという意味だ。明るい未来に向かって、安定した、国民の皆さんが安心できる、人にやさしい政治を行っていきたい」と総裁選への決意を語った。

 多くの閣僚を経験し、実務能力の高さは「政界随一」とされる。それでも、出馬に踏み切った林氏への視線は極めて厳しい。

 理由の一つは、裏金事件で国…

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