占領期研究の第一人者として活躍した政治学者で法政大名誉教授の袖井林二郎(そでい・りんじろう)さんが10日、老衰で死去した。92歳だった。葬儀は近親者で営む。喪主は社会学者でお茶の水女子大名誉教授の妻孝子(たかこ)さん。
専門は米国政治、戦後日米関係史。米カリフォルニア大ロサンゼルス校で政治学を学び、大宅壮一ノンフィクション賞や毎日出版文化賞を受賞した著書「マッカーサーの二千日」をはじめ、幅広い資料を駆使した占領期研究に取り組んだ。ほかの著書に「私たちは敵だったのか」「拝啓マッカーサー元帥様」など。
原爆の惨禍を描いた丸木位里・俊の「原爆の図」を米国で展示紹介したことでも知られる。