2024年1月、スーダンの北ダルフール州近くのキャンプで撮影された女性と子ども。国境なき医師団提供=ロイター
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 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は13日、紛争や迫害などによって家や故郷を追われた人たちが、4月末までに世界で過去最多の約1億2千万人に達したと発表した。UNHCRのグランディ国連難民高等弁務官は、世界で多発する紛争は「しばしば人々を恐怖に陥れるという特別な目的で行われ、かつてないほど強制移動の強力な原因になっている」とした。

 UNHCRは20日の「世界難民の日」に合わせ、紛争や迫害などの人権侵害によって住まいを追われる「強制移動」に関する2023年の報告書を公表した。報告書は昨年末時点での状況を説明し、強制移動を余儀なくされた人は約1億1730万人にのぼり、前年から880万人増えた。世界の人口の1.5%にあたるという。

 グランディ氏は公表に合わせた会見で、「国際政治が非常に分断されているため、紛争の解決策が少なく、強制移動への解決策も少ない」と訴えた。

国外難民らの75%を近隣の低中所得国が受け入れ

 UNHCRが報告書のなかで…

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