プロレスラーの大原はじめさん(41)=プロレスリング・ノア所属=は中学生のときにプロレスに出会い、一時は「学ぶことをやめた」。それが30代で高校を卒業し、40代に入ったいまは、社会科の教員をめざして大学で勉強中だ。
川崎市で生まれ育った。プロレスのテレビゲームが学年で流行していた中学1年のとき、新聞のテレビ欄に「プロレス」の4文字を見つけた。
「すごい、かっこいい!」。ゲームのキャラだからこそできると思っていた技を、テレビの中では人間がやっている。録画を何度も巻き戻して見た。レンタルショップで試合のビデオを借りて見たり、プロレス雑誌を読んだりしているうちに「見るよりやりたい」と思うようになった。
両親に「プロレスをやりたい」と言ったら、父が自転車で通える距離にある道場を勧めてくれた。元プロレスラーの高田延彦さんの道場だった。
中2から通い始めた。でも、高田さんが自分と同じくらいの年齢の時に1000回できたというスクワットが、自分は50回しかできない。「学校に行っている場合じゃないと思った」
教室に行かずにトレーニング
午前中は多摩川の河川敷を走…