リングに立つ大原はじめさん=2025年8月11日、プロレスリング・ノア提供

 プロレスラーの大原はじめさん(41)=プロレスリング・ノア所属=は中学生のときにプロレスに出会い、一時は「学ぶことをやめた」。それが30代で高校を卒業し、40代に入ったいまは、社会科の教員をめざして大学で勉強中だ。

 川崎市で生まれ育った。プロレスのテレビゲームが学年で流行していた中学1年のとき、新聞のテレビ欄に「プロレス」の4文字を見つけた。

 「すごい、かっこいい!」。ゲームのキャラだからこそできると思っていた技を、テレビの中では人間がやっている。録画を何度も巻き戻して見た。レンタルショップで試合のビデオを借りて見たり、プロレス雑誌を読んだりしているうちに「見るよりやりたい」と思うようになった。

 両親に「プロレスをやりたい」と言ったら、父が自転車で通える距離にある道場を勧めてくれた。元プロレスラーの高田延彦さんの道場だった。

 中2から通い始めた。でも、高田さんが自分と同じくらいの年齢の時に1000回できたというスクワットが、自分は50回しかできない。「学校に行っている場合じゃないと思った」

教室に行かずにトレーニング

 午前中は多摩川の河川敷を走…

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