第97回選抜高校野球大会(日本高校野球連盟、毎日新聞社主催、朝日新聞社後援、阪神甲子園球場特別協力)に出場している敦賀気比は23日、2回戦で健大高崎と対戦した。昨春優勝校を追い詰めたが3―4で惜敗し、8強進出はならなかった。
敦賀気比の先発は、19人が出場した1回戦で唯一出番がなかったエース左腕の管田彪翔(ひゅうが)投手(2年)。満を持しての登板だったが、一回に死球と4安打などで4点を失い、2死で降板した。小林拓斗捕手(3年)は「管田の調子は悪くはなかったが、変化球が少し浮くと相手打線に外野に持っていかれた。相手の執念を感じた」と振り返った。
しかし継投した右腕の五十子(いがっこ)李壱投手(2年)が後続を断つと、二回以降は「自分が絶対に最後まで投げきる」と連打を許さずリズム良く投球を続けるうち、流れが敦賀気比にきた。
五回終了後のグラウンド整備中、もともと後半勝負の接戦を見込んでいた東哲平監督は「早打ちをせず、(相手左腕の下重賢慎投手に)球数を投げさせろ。自分で決めた球種をしっかりと打て」と指示した。
六回、先頭の五十子投手が「何が何でも塁に出る」と四球を選んで出塁。俊足の1番・岡部飛雄馬主将(3年)の内野ゴロが敵失を誘い、2番・河村永遠(とわ)選手(同)も四球で無死満塁。1回戦で2安打した3番・小西大心選手(同)が犠飛を放って1点をかえすと、「ベルト付近に来る球を待っていた」という小林捕手がチェンジアップを強くたたいて左中間へ2点適時二塁打。さらに1死満塁と攻めたが、大谷琉葵(るき)選手(同)が2ストライクから試みたスクイズが捕ゴロ併殺になり、同点・逆転機を逸した。
八回も2死一、二塁、九回も2死一塁と攻め、相手エースの石垣元気投手(同)を登板させたが、一歩届かなかった。
小林捕手は「1点差は惜しいが、負けは負けで、力負けで悔しい。今夏に甲子園で必ずリベンジしたい」と話した。