滋賀短大付―敦賀気比 力投する敦賀気比先発の五十子=滝沢美穂子撮影

 (19日、第97回選抜高校野球大会1回戦 敦賀気比15―0滋賀短大付)

 第97回選抜高校野球大会(日本高校野球連盟、毎日新聞社主催、朝日新聞社後援、阪神甲子園球場特別協力)は第2日の19日、敦賀気比が1回戦で滋賀短大付を15―0で破った。昨春まで4年連続で初戦で敗れていたが、大勝で9年ぶりに壁を突破した。

 敦賀気比は一回1死二、三塁のピンチをしのぐとその裏、先頭の岡部飛雄馬主将(3年)が死球で出塁。すぐさま二盗を決めて仲間を鼓舞した。1死満塁から5番・岩崎莉久(りく)選手(同)が「食らいついていこう」と右前に先制の2点適時打を放ち、流れをつかんだ。

 二回にも「自分は守備の人」という8番・清水凰雅(こうが)選手(同)が先頭で二塁打を放ち、2番・河村永遠(とわ)選手(同)の犠飛で生還。清水選手は「一本出たので自信になった」とこの日4打数3安打の固め打ちで、上位につなぐ役割を果たした。

 五回には1死一、三塁から代打の小西大心選手(同)が公式戦初出場で右前適時打を放つなどし、2点を加点。小西選手は六回にも2点適時二塁打を放つ活躍をみせた。冬の間の鍛錬で体重が7キロ増えたという小西選手は「打席で求められていることを考え、2打席とも右方向へ走者を進める打撃を心がけた。最高の形でチームに貢献できた」と笑顔だった。

 昨秋から選手たちは「強く低い打球」を意識し、「7回で27点、28点をとる」という目標を設定して猛練習。状況に応じた打撃や走塁技術を磨いてきた。河村選手は「今日はチームでつなぐ打撃ができたが、少し走塁ミスもあったので70点。もう一度引き締めて課題を詰めて、次戦はミスをなくしたい」と話した。

 2回戦は大会第6日の第3試合(23日午後2時開始予定)で、昨春優勝の健大高崎(群馬)と8強をかけて対戦する。

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