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兵庫県の第三者調査委員会の報告書について見解を述べる斎藤元彦知事=2025年3月26日午後1時35分、神戸市中央区、添田樹紀撮影

 兵庫県の内部告発問題が表面化した記者会見から27日で1年が経つ。斎藤元彦知事は26日、パワハラ行為については県の第三者調査委員会の認定を受け入れたが、「違法」とされた告発者への対応は「適切だった」と繰り返した。行政のトップが法制度に背いた対応を重ね、「問題ない」と言い続ける姿勢に問題の根本がある。

 全ての発端となった斎藤知事の「うそ八百」発言は、昨年3月27日の定例記者会見で飛び出した。

 その1週間前、斎藤知事は匿名で報道機関などに送られた告発文書を入手。知事のパワハラなど7項目の疑惑を指摘していた。知事はすぐに片山安孝・副知事(当時)ら側近に指示し、同月末に退職予定だった西播磨県民局長(当時、昨年7月に死亡)と告発者と特定。この日の会見で、処分を前提とした退職の取り消しと県民局長の解任を発表した。

 「知事として看過できなかっ…

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