騎馬武者など総勢約400人が、みこしや27頭の馬とともに湊川神社(神戸市中央区)周辺を練り歩く「楠公(なんこう)武者行列」が25日、開催された。コロナ禍の影響もあり7年ぶり。大将の楠木正成役は斎藤元彦兵庫県知事が初めて務めた。
湊川神社は1872年、楠木正成をまつる神社として創建された。武者行例は74年以降に始まった。戦後の一時期は途絶えがちになったが、2002年以降は約5年ごとに開催されてきた。
きらびやかな衣装をまとう行列を一目見ようと、沿道には多くの観客が集まった。馬に乗った斎藤知事が通ると、沿道からは拍手が湧いた。一方で知事に辞職を求めるような内容のプラカードを掲げる人たちの姿もあった。
斎藤知事は取材に対し「楠木正成は『悪党』と言われることもあるが、一方で忠義をつくして庶民のために行動した面もある。皆さんのために良い県政をしていく大切さを感じた」と振り返った。
沿道からの反応については「多くのご声援をいただいたというのが強く印象に残っている。7年ぶりに開催された喜びを分かち合えたことが良かった」と話した。