4月17日、東京都内で「MUSIC AWARDS JAPAN」のノミネート作品発表会が開かれた。タレントの小籔千豊さん(左から3人目)や貴島明日香さん(右から3人目)らも登場した。

 アメリカのグラミー賞のような権威ある国際音楽賞を、自分たちの手でつくる――。日本レコード協会など業界5団体がそんな取り組みをしている。来月、初の授賞式を開く「MUSIC AWARDS JAPAN」(MAJ)だ。投票には国内外のアーティストやクリエーター、メディアを含む約5千人が参加。全62部門の優秀作品やアーティストを表彰するという大規模な賞だ。どんな狙いがあるのか。

 賞の設立は昨年10月の会見で発表された。

 主催は5団体が立ち上げた一般社団法人「カルチャー アンド エンタテインメント産業振興会」(CEIPA)。選考の透明性を確保するため、エントリーされる作品・アーティストは音楽チャートのデータなどをもとに機械的に選ぶことなども明らかにされた。

アーティスト側から「『履歴書』に書けるものがない」

 実行委員長を務める、野村達矢・日本音楽制作者連盟理事長は「日本のアーティストが海外で活躍して結果を出し始めている。その後押しになれれば」と述べた。また、「公明正大に投票を行う」ことで「一般のリスナーや投票に参加するアーティスト、クリエーターから支持されるアワードにしたい」とも話した。

 具体的に、どう「後押し」するのか。野村氏が例に挙げたのは、授賞式(5月下旬)をYouTubeで世界に配信すること、受賞作をまとめた「プレイリスト」を定額制音楽配信サービスで公開することなどだった。

 なぜ、「賞」である必要があるのか。

 日本レコード協会会長でもあ…

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