新しい音楽賞「MUSIC AWARDS JAPAN」(MAJ)の授賞式が21日に始まった。MAJは日本の音楽を世界に売り込むことを意識した賞だ。背景に音楽業界には、国内の成長余力が乏しいことへの危機感がある。ただ、世界の潮流に乗り遅れている現状があるなど、世界に打って出るには課題も少なくない。

新しい音楽賞「MUSIC AWARDS JAPAN」の会場内=2025年5月21日、京都市左京区のロームシアター京都

 会場となった京都市のロームシアター京都は、タキシードをまとった関係者らで混雑した。海外からのゲストの姿もあった。

 午後2時にスタートした授賞式では各賞の発表から始まった。「最優秀ジャパニーズソングアーティスト賞」では、中高生からの人気が高い、Mrs. GREEN APPLEが受賞した。大森元貴さんは「スタッフに感謝したい」とあいさつした。

 「最優秀国内ダンスポップアーティスト賞」に選ばれたのは、新しい学校のリーダーズ。SUZUKAさんは欧州やアジアなどをツアーで回ったことに触れ、「ワールドの舞台でやれたら!」と宣言した。その後、次々に受賞者が発表された。

新しい学校のリーダーズ=2023年12月、東京都千代田区、竹花徹朗撮影

成長率、世界と開き

 最優秀楽曲賞など主要6賞は22日に発表される。

 賞は業界の主要5団体が立ち上げた「カルチャー アンド エンタテインメント産業振興会」(CEIPA)が主催する。目的は「日本をはじめアジアの音楽を世界へ発信し、環太平洋地域を中心にグローバルにつながる」こと。

 そのため、賞の中身も世界を意識した。「最優秀アジア楽曲賞」など海外の楽曲を表彰する項目を複数創設。アジア各国の別の賞と将来的に連携することも意識している。ユーチューブでも世界に配信した。

 音楽業界が世界を意識してMAJに取り組むのは、国内の音楽業界の現状に強い危機感を抱いているからだ。

 国際レコード産業連盟(IF…

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