【対局中継】稲葉陽八段ー豊島将之九段 新関西将棋会館初対局【第83期将棋名人戦・A級順位戦】
大阪市福島区から大阪府高槻市へ移転した、新しい「関西将棋会館」が3日、グランドオープンし、新会館で初となる公式戦が始まった。
大阪・福島の旧会館は1981年の完成で、近年は老朽化が進んでいた。将棋を通じた地域振興を進める高槻市が新会館を誘致し、JR高槻駅近くに5階建てビルが新設された。
午前10時、新会館5階の「特別対局室」で、第83期名人戦・A級順位戦(朝日新聞社、毎日新聞社主催)6回戦の▲稲葉陽(あきら)八段(36)―△豊島将之九段(34)戦が始まった。藤井聡太名人(22)=竜王、王位、王座、棋王、王将、棋聖と合わせ七冠=への挑戦権を10人のA級棋士が総当たりで争うトップリーグの1局が、最も格式の高い特別対局室での最初の公式戦となった。
稲葉八段は兵庫県西宮市出身、同県加古川市育ち。豊島九段は愛知県一宮市出身だが、幼少期に家族で関西に引っ越し、大阪府豊中市育ち。2人は、稲葉八段が「(豊島九段は)子どもの頃から切磋琢磨(せっさたくま)してきた相手」と明かす間柄。プロ入り後、間もなく、2人に糸谷(いとだに)哲郎八段(36)と村田顕弘六段(38)を加えて「関西若手四天王」と呼ばれるように。関西期待の新鋭として関西将棋界を牽引(けんいん)してきた。稲葉八段も豊島九段もA級順位戦で優勝して名人挑戦者になった実績がある。第77期名人戦で豊島九段は名人位に就いた。
本局は、A級順位戦や名人戦で実績がある関西棋士同士の激突だ。
朝日新聞の事前取材に、稲葉…