パスポートの申請後、交付可能日が確認できる東京都の専用サイトのデモ画面=2025年3月24日午前11時10分、都庁、松田果穂撮影

 マイナンバーカードを使ったパスポートの新規発行のオンライン申請が24日から全ての都道府県で可能になったことを受け、東京都は同日、パスポートの交付可能日を確認できる独自のサービスを始めた。

 従来のパスポートは各都道府県の事務所などで印刷されていたが、24日の申請分から交付される新型のパスポートはレーザー技術を使って印字するため、紙幣を製造する国立印刷局で作成し、国内での申請から交付までには従来の2倍の約2週間かかる。

 オンライン申請に使う「マイナポータル」にも目安となる交付予定日が表示されるが、印刷の不備などで遅れが生じた場合でも情報が更新されないため、予定日に取りに来ても実際には受け取れないケースが生じる可能性があるという。

 このため、輸送中の事故や印刷の遅れなどで交付できる日が後ろ倒しになった場合でも、申請時に案内する都の専用サイトで確認できるようにしたという。窓口で申請した場合もサイトで確認できる。

 都や外務省によると、都内4カ所のパスポートセンターでは、1日あたり平均で計約3千件の申請を受け付けているという。昨年の年間発行数は72万冊で、全国の発行冊数の約2割を占める。都の担当者は「発行数が多ければその分不良数も多くなり、影響も大きい。窓口の混雑緩和などにつなげたい」と話す。

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