和歌山県

 JR西日本と和歌山県紀南地方の沿線8市町村などでつくる紀勢線活性化促進協議会「新宮白浜区間部会」は4月30日、初めて各自治体の首長級が参加する会合を開いた。利用の低迷が続くJR線の新宮―白浜間で、平日の特急くろしおの運行について、週末や繁忙期並みに増やして効果を検証する事業を国に申請することを決めた。

 事業の予定期間は今年11月~2027年3月で、平日のくろしおの運行を5往復から6往復に増便する。

 JR西によると、2013年度に1日1461人だった新宮―白浜の輸送密度(1キロあたりの1日平均利用者数)は、23年には935人に低下。減少率は36%で、白浜以北の同期間の減少率23・6%を上回っている。JR西が発足した1987年度の同区間の輸送密度は4123人だったという。

 JR西の富沢五月・和歌山支社長はこの日の会合で「人口の減少率と比べて、鉄道利用者数の減少は著しい」と指摘し、出席した首長らに鉄道利用の促進を訴えた。

 各自治体の首長や交通担当者は、通学定期代の補助など、それぞれの取り組みを紹介した。

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