金沢から敦賀まで延びた北陸新幹線を、その先どんなルートで新大阪へつなげるか。有力だった「小浜・京都ルート」に対し、このところ「米原ルート」を推す声が強まり、自治体間の綱引きが激しくなっている。
「私個人の初夢として申し上げれば、小浜先行開業っていうのはあるんじゃないか」。小浜・京都ルートを推す福井県の杉本達治知事は、今年1月の年頭会見でこう語った。年初に小浜先行開業の秘策を打ち上げ、米原ルート論の再燃を牽制(けんせい)した形だ。
敦賀以西の延伸を巡っては、政府与党が2016年、小浜・京都ルートを決定した。ところが、政府与党議員でつくる「北陸新幹線敦賀・新大阪間整備委員会」は昨年12月、24年内の目標としていた詳細なルートの決定と25年度着工を断念。地下深くでの工事が必要となる小浜・京都ルートでは、京都の食文化などを支える地下水への影響が懸念され、反対論が根強いためだ。
これに対し、杉本知事は「国…