山形大は16日、地域教育文化学部を改組して来春の開設をめざす教育学部について、「学校教育教員養成課程」のみにすると発表した。定員145人で小学校(60人)、中学校(45人)、理数系(25人)、心理支援系(15人)の四つの教員養成コースを設ける。
昨秋公表の構想では、教員養成課程(定員120人)と、心理関係の専門家とスポーツや食を通じた地域支援の専門家らを育てる「地域教育共創課程」(仮称、同45人)を設置するとしていた。
同大は1949年の開学時に教育学部があり、2005年度に地域教育文化学部に改組。21年ぶりに教員養成に特化した教育学部を復活させる計画だ。
出口毅理事・副学長は変更の理由として、文部科学省に相談する中で、地域教育共創課程を含む構想に「ご理解いただけない点があった」と説明。「教員の量的、質的な不足は喫緊の課題。全国の教員養成系大学で(教員免許の取得を卒業要件にしない)ゼロ免課程を廃止する流れがあり、教員養成課程に絞り込んで定員を増やした」と述べた。
同大は今年3~4月に文科省に設置を届け出て、認可されれば夏にも学生募集要項を公表。秋~冬に入学試験を実施する。