購入したサプリをめぐって警察の捜査を受けたことでサントリーホールディングス(HD)の会長を辞任した新浪剛史氏(66)は3日午後3時から、経済同友会代表幹事の定例会見に出席し、会見する。サントリーHDの会長は1日付で辞任したが、2日の朝日新聞の取材に対しては同友会の代表幹事について続ける意向を示していた。サントリーHD会長を辞任して以降、本人が公の場に出てくるのは初めてで、代表幹事に関する進退や一連の事案についてどう説明するのか注目される。

  • サントリーHD新浪剛史会長が辞任 購入したサプリについて捜査受け

 新浪氏は8月22日、麻薬取締法違反(輸入)の疑いで福岡県警の家宅捜索を受けた。サントリーHDの聞き取りに対し、「サプリは疑義のあるものではない」と主張したが、同社は「サプリに関する認識を欠いた行為は要職に堪えない」と判断。9月1日に鳥井信宏社長らと話し合い、辞任届を提出し、受理された。

 経済同友会は1946年設立の公益社団法人で、経団連、日本商工会議所と並ぶ「経済3団体」の一つ。企業経営者が個人として参加するのが特徴で、より良い経済社会の実現にむけて会員が議論を交わし、様々な政策を提言している。歴代代表幹事には、牛尾治朗氏(元ウシオ電機会長)や小林陽太郎氏(元富士ゼロックス会長)=いずれも故人=など「一言居士」として知られた経営者が名を連ねる。

 新浪氏は2005年5月、同友会に入会し、23年4月に代表幹事に就任。今年4月から2期4年の折り返しに入った。NPOなどと協力して社会課題を解決する「共助資本主義」を提唱してきた。民間企業が成長を主導し、共助の発想に基づき、ウェルビーイング(心身の健康や幸福)で多様性のある社会をめざしている。

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