新築マンションで大量のワモンゴキブリが見つかった。どこから来て、なぜ大量発生したのか。その原因と責任の所在を巡り、住民側と販売会社が対立する事態にもなっている。専門家はどう見るのか。
このマンションは北九州市門司区にあり、12階建てで2LDK~4LDKの42戸がある。2022年5月に完成したが、翌6月から9月に廊下や階段などの共用部で191匹の死骸、23年6~9月にも同221匹の死骸が確認された。上階や屋上に多くいたという。住民側が問題を訴えており、販売会社は朝日新聞の取材に応じていない。
- 新築マンションに「G」412匹 責任めぐり住民側と販売会社が対立
「これまでまったく聞いたことがない事例だ」
「マンションにおけるクロゴキブリのベランダと室内での行動特性」との論文がある日本ペストロジー学会所属の専門家男性も、大量発生は首をひねる事態だという。論文では、東京都港区の14階建てのマンションで、ベランダと室内で捕獲した個体を調査した。
「東京よりも気温の高い九州で散見されるのは珍しくない」というが、新築での大量発生は「想定外の事態」と述べた。
業界の第一人者は警鐘 「20階でも平気で上ってくる」
卵から成虫までの生育期間は…