新紙幣の発行開始にあたり、あいさつする日本銀行の植田和男総裁=2024年7月3日午前7時59分、東京都中央区の日本銀行本店、関田航撮影
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 日本銀行は3日、20年ぶりとなる新紙幣3種類の発行を始めた。1万円札は渋沢栄一、5千円札は津田梅子、千円札は北里柴三郎の肖像が描かれている。日銀によると、先月末までに前回新紙幣を刷新した2004年と同じ水準の約52億枚を準備し、来年3月末までに計74億8千万枚を用意する予定だ。

 日銀本店(東京都中央区)では午前8時ごろから、梱包(こんぽう)された新紙幣が金融機関に引き渡されていった。大阪支店(大阪市北区)でも引き渡しが始まり、新紙幣の束が台車付きの網かごに次々に詰め込まれた。ほかの各支店からも、各地の銀行に配送された。ただ、3日中に新紙幣を入手できる店舗は限られそうだ。

 3日午前には、岸田文雄首相が日銀本店を訪れ、新紙幣の説明を受けた。岸田首相は記者会見で「新紙幣が国民のみなさまに親しまれ、日本の経済に元気を与えてくれることを期待したい」と話した。

 本店で引き渡し作業を見守っ…

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