新茶の最盛期で忙しい農家に代わり、茶畑を案内するガイドを育てて通年で観光客を受け入れようと、静岡市と市内の旅行会社が取り組んでいる。外国人客を中心に、産地訪問や、茶ができるまでの工程を知りたいといったニーズは高い。静岡市は、ワインの産地ツアーのように、「お茶ツーリズム」を観光ブランドに育てたい考えだ。
葵区の旅行会社「そふと研究室」は15年ほど前から、茶畑や茶商、茶市場などの現場を訪ねるツアーを手がける。坂野真帆社長は、茶価の低迷など業界が苦境となる一方で観光客の受け入れに前向きな農家がいることを実感してきた。
しかし、新茶の時期は収穫や加工で忙しく、畑や工場を案内するのは農家の負担になっていた。観光客の受け入れを断る農家もあったことから、市と坂野さんらは「世界とつながる静岡のお茶ツーリズム」と銘打った事業に着手。共にガイドの育成に乗り出した。
昨年12月から、日本茶イン…