日中韓経済貿易相会合を前に握手する(左から)武藤容治・経済産業相、韓国の安徳根・産業通商資源相、中国の王文濤商務相=2025年3月30日、ソウル、貝瀬秋彦撮影

 日本、中国、韓国の3カ国の経済貿易相会合が30日、約6年ぶりに韓国・ソウルで開かれた。3カ国はトランプ米政権による関税政策を念頭に、「世界貿易機関(WTO)を中核とする、ルールに基づく多角的貿易体制を支持する」との共同声明をまとめた。

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 3カ国の国内総生産(GDP)の合計は世界の約25%を占め、貿易分野ではハイテクや自動車を中心に存在感は大きい。共同声明には「予測可能な貿易及び投資環境を促進する」と明記し、WTOを中心とした自由貿易体制の推進を確認。会談後に記者会見した武藤容治経済産業相は「不確実性が高まり分断が顕在化するなか、ルールに基づく貿易体制が重要だと確認した」と意義を語った。

 韓国の安徳根・産業通商資源相も、日中韓の枠組みについて、「3カ国だけでなく国際社会にとっても大きな意味がある」とし、「安定的なグローバル貿易・投資環境をつくる必要がある」と強調した。

 日本は、会合の前後に中国…

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