Smiley face
会談前に、中国の李強首相(右)と握手する岸田文雄首相=2024年5月26日午後6時14分、ソウルの国立現代美術館、代表撮影
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 首脳会談においては、互いの安全保障上の懸念を言い募るばかりでは、成果など得られない。相手に懸念を伝える必要はあるが、協力についても等しく重視し、議論を深めるべきだ。

  • 冷え込み続ける日中、急接近する日韓 岸田外交が選ぶ「ベターな道」

 そもそもいまの日中は、首脳・閣僚級の対話があまりに少ない。なかなか実現しないのは、中国が日本を「米国の1ピース」ととらえ、あまり意義を見いだしていないからだろう。

 日本が日米同盟を外交の基軸に据えるのは、当然の選択だ。ただ、いまの日本の政策決定者は軍事力を背景に影響力を競う「パワーポリティクス」を強調するあまり、米国寄りに傾きすぎてしまっている。

 むしろ中国を切り離さず、巻…

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