インドを訪問中の中谷元・防衛相とシン国防相による日印防衛相会談が5日、ニューデリーで開かれた。自衛隊とインド軍の共同訓練の拡大・深化や、日印間の防衛協力連携の調整を行う協議体の新設で合意した。
- 中谷防衛相、米側に「一つの戦域」構想伝達 巻き込まれリスク指摘も
- トランプ氏は東南アジアに無関心?習近平氏の足跡追う石破首相の狙い
両氏の会談は、トランプ米政権のインド太平洋地域への関与が見通せず、日印両国が中国の影響力拡大を懸念している中で行われた。冒頭、シン氏は、両国で進めてきた防衛装備品や技術移転の協力に触れ、「我々の協力が新たな高みに到達することを確信している」と語った。中谷氏は「日印両国を取り巻く情勢は急速に複雑化をし、不確実性が高まっている」と指摘し、「平和で繁栄したインド太平洋をめざす日印が協力し、連携を強化する重要性が高まっている」と強調した。
中谷氏はまた、インド北部カシミール地方で4月22日に武装勢力が観光客らを殺害した事件について哀悼の意を表し、「日本はインドをはじめ国際社会と手を携えて、テロと断固として戦う決意だ。南アジアの平和と安定のため、関係国が責任ある行動をとることを期待する」と述べた。
両氏の会談では、日印の防衛…