中谷元・防衛相は31日、訪問先のシンガポールで開催中の「アジア安全保障会議(シャングリラ・ダイアローグ)」(英国際戦略研究所主催、朝日新聞社など後援)で演説した。
「今こそ『オーシャン』の下で、各国が手を携え、対話を重ね、ルールに基づく国際秩序の溶解ではなく回復をなすべきだ。日本はその中心であり続けることを、ここに約束する」。中谷元・防衛相は31日の演説で、初めて「OCEAN(オーシャン)(One Cooperative Effort Among Nations)」構想を打ち出した。
- 「価値観共有国が連携強化を」 中谷防衛相「オーシャン」構想を提案
- シャングリラ対話きょう開幕 トランプ氏再来で変化?論説主幹が解説
- シャングリラ・ダイアローグが開幕 米中の特派員が現地から解説
オーシャンは「共通の価値と利益を共有し合う諸国が、協力的な取り組みを通じ、シナジーを発揮して一つの大きな取り組みとしていく(One Cooperative Effort Among Nations)」の略。インド太平洋全体を俯瞰(ふかん)的に捉え、価値と利益を共有する各国の防衛当局の自主的な取り組みの間で協力と連携を強化するという考え方。その後の日米豪比防衛相会談でもメンバー国に賛同を呼びかけた。
トランプ米政権のインド太平…