トランプ米政権は3日、輸入車への25%の追加関税を発動した。トランプ大統領は米国車が日本で売れていないことに不満をあらわにした。その念頭にあるのは、日本市場には「非関税障壁」があるとする考えだ。強硬なトランプ政権の姿勢に、日本の自動車産業では困惑が広がっている。
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「GMもフォードもわずかしか売れてない」
「私たちの友人の日本は、米国産のコメに700%の関税をかけている」。トランプ氏は2日の演説で、明確な根拠は示さずに、対日貿易への不満をこう語った。
米国から日本への輸入品で高関税がかけられているのは、コメや牛肉など一部の農産品で、輸入車への関税は撤廃済み。だが、トランプ氏の矛先は対米輸出額の約3割を占める日本の自動車産業にも向けられた。日本に多くの「非関税障壁」があるとの考えによるものだ。
トランプ氏は2日の演説で、「トヨタは米国に国外製の100万台を販売しているが、ゼネラル・モーターズ(GM)もフォードも(日本で)わずかしか売れていない」と言った。トヨタ自動車を引き合いに出し、日本の自動車市場が不公平だと強調した。
日本では米国車への関税はゼロだが、販売は伸び悩んでいる。日本自動車輸入組合によると、過去5年、輸入車の年間販売台数は5万台超のメルセデス・ベンツを首位に、ドイツ勢が上位を占める。米国勢は1万台前後のジープを除いて下位にとどまっている。
歴代の米政権は、日本の安全基準や車検制度といった「非関税障壁」が進出を阻んでいるとしてきた。
自動車に詳しい日本総研の三浦学・上席主任研究員は、軽自動車など日本独自の規格があることは認めつつも、「それで輸入車が伸びないとは言い切れない」と指摘。車体の大きさや燃費性能の低さなどがネックになっているとする。
ドイツ車は「日本仕様」の右ハンドルへの対応を進めるなどして販売を拡大。米国車はこうした対応が遅れがちだった。フォードが2016年に日本市場から撤退するなど、販売網も手薄で保守点検などの利便性を欠くことも影響しているようだ。
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