(3日、プロ野球 オリックス・バファローズ3―2千葉ロッテマリーンズ)
今春の2月、キャンプ中のことだ。オリックスの平野佳寿はツーシーム習得に挑戦していた。翌月には41歳になるのに、新しい変化球の習得に励んでいた。
2023年に日米通算250セーブを達成した。しかし、昨季は大リーグから復帰した21年以降で最少の12試合の登板に終わった。「普通にやっていたらダメだと思った」。17年目を迎えるにあたり、こだわったのは現状維持ではなく、進化だった。
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同じような言葉を6年前にも聞いた。2019年1月、大リーグ2年目を前に母校・京産大を訪れた時だ。学生たちを前に、武器である直球とフォークの精度を磨くとともに「その中で新しい球種を見つけられれば」と話した。
407セーブのプロ野球記録を持ち、今年1月に殿堂入りした岩瀬仁紀さんも、いつも向上心を忘れなかった。キャンプでは決まって、新球獲得に挑戦していた。平野も同じだ。
「心技体、全てそろっているからここまでできる」。平野の1学年上の比嘉幹貴コーチは、昨季限りで現役を引退するまで自主トレを共にし、同じ救援陣として間近に見てきた。「どの選手も毎年少しずつモデルチェンジをしているけど、彼も常に探求心がある。そこが素晴らしい」
3日、史上4人目となるNPB通算250セーブを達成した。年齢的に、体力はもう上昇曲線は描けない。それでも、まだ成長できると信じている。去年より、昨日より、新しい自分になる。その意思がある限り。