トランプ米大統領は、同盟国である日本も関税措置の対象とし、日米安全保障をめぐっても「不公平だ」と不満を隠していません。トランプ氏の日本観とは何なのか。元米通商代表部(USTR)代表補代理で、日米関係に詳しいグレン・S・フクシマ氏に聞きました。
――トランプ政権は日本に関税措置を課しながらも、関税をめぐる協議では日本を優先するとしています。政権の狙いをどう見ていますか。
「トランプ政権の関税の目的については、税収の確保や貿易不均衡の解消、米製造業の国内回帰、米製品に対する他国の市場開放など色々な理由づけがあり、何が最終的な目的なのかよくわかりません。トランプ氏としては、中身にどこまで満足するかはわかりませんが、『日本との素晴らしいディール(取引)をした』と言いたい。そして今後行われる他の国との交渉の例として使いたいのでしょう」
――トランプ氏は「日本は好きだ」と言ったり、貿易赤字や安全保障をめぐって日本を批判したりと、発言が矛盾しているようにも見えます。
トランプ氏の日本観は「一貫している」
「トランプ氏の日本に対する…