日本カヌー連盟の監査報告書=東京都中央区、井手さゆり撮影

 日本カヌー連盟は29日、東京都内で総会を開き、常務理事会の議事録の書き換えを幹部に指示したなどとして、古谷利彦専務理事ら幹部3人の降格などの処分を報告した。古谷専務理事は「事実と違う部分がある」と不服申し立ての意向を示している。

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 同連盟の監事による監査報告書によると、昨年10月の常務理事会の議事録に「謝金の支給についても承認を得た」という文言が今年1月に加えられた。古谷専務理事の指示だったとしている。昨年12月に開催されたコーチセミナーで通訳などを務めた古谷専務理事らに謝礼金を支払うためだった、としている。連盟主催のセミナーで役員に謝金を支払うことは利益相反に当たるため、事前に理事会承認を得ることが原則になっていた。

 また、今年7月にある大会で、130万円だった企業からの協賛金額を80万円と記載した収支予算書が作られた。

 問題の発覚を受けて、第三者の弁護士らによる検証委員会などが調査を進めていた。

 監査報告書と検証委員会による報告書では、不正は執行部である専務理事や常務理事ら少人数でのやりとりで行われたとし、組織のあり方などの改善を求めている。

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