日本のテレビドラマに、同性愛のカップルや恋愛関係にない男女などが描かれるようになりました。こうした変化は何をもたらし、そしてまだ何が足りていないのか。作家の鈴木みのりさんに聞きました。
日本のテレビドラマの変化
エンタメ作品は、情報化された政治や報道、社会制度だけではふれにくい、現実の実態の一例を可視化できる面があると思います。
「男女のカップル」や「父母子を基準とする家族」を当たり前とする意識が強い日本のテレビドラマに、同性愛や恋愛関係にないつながりなども描かれるようになっています。長く社会から不可視化され、近年情報としては知られるけどまだまだ多くの人に身近ではない生き方や、社会的に抑圧を受けている属性の人々が、作品を通じて広く共有され、日常会話に出てきやすくなったり、それで親しみを持てたりする利点もあると思います。
米国ドラマ「ポーズ」が見せる世界
同時にそうした作品が増えて…